彼とふたりで

夢中になって舐めているうちに、少しずつ酔いが覚めてきたのか、回りの様子がわかるようになってきました。

 

外のように空気が冷たい。

 

でも、お酒で熱くなっている顔にあたる冷たい空気は気持ちがいい。

 

とても狭い場所だわ。

 

四方を白い壁が取り囲んでいる。

 

その一方に彼が背中を預けて立っている。

 

私は彼の足元にしゃがみこんでいるのでした。

 

ジーパンのファスナーを下ろした彼のモノを取り出して、私は熱心にそれを口に含んでいるのでした。

 

舐めたり、口の中に入れることが楽しくて、子供のようにはしゃぎながら、フェラしている自分がそこにいました。

 

下を見ると、そこには白い和式便器……。

 

ここは、公園のトイレの個室なのでした。

 

居酒屋からは歩いて10分ほどの場所ですが、どうやってここまできたのか憶えていません。

 

トイレに入った覚えなんか全然ありませんでした。

 

でも、私はたしかに彼とふたりで個室にいて、剥き出しの彼のものをしゃぶっているのです。

 

自分が酔っているという意識はありましたが、していることをやめようとは思いませんでした。

 

自分が男性器を舐めるのが好きだとは知りませんでした。

 

普段、酔ってないときは、あんまりしたくないと思っていたくらいだったのに。

 

どうしてなのかわからないけど、今はそれがたまらなくしたいのです。

 

目の前にあるものを手で掴んで、舌で刺激を与えると、それが勝手に動いたり大きくなってくるのが、とても楽しいのでした。

 

私が自由にもてあそべるオモチャみたいで、いとおしいとさえ思いました。

 

見えているのは、自分の手の中にあるものだけ。

 

かわいくて、おいしい、大好きなものだけしか見えなくなっていました。